山林竹田更良記

思いつきを。

雨守り

雨の日に、車のトランクを開いて荷台に腰掛ける。

外に開かれたまま、屋根に当たる雨音を感じる。

なにか、守られているように思える。

タッ、タッ、タッ、タッ、タッ、タッ

サァーーーーーーーーーー

ピチッ……ピチャン……チャピッ……

焦点を変えれば無数の雨の音がする。

どれが雨の音だろうか。

どれも雨の音だろうか。

雨どいを伝えば川、流れ落ちれば滝になって、砂利の滝壺に穴を空けてゆく。

今日のお出掛けは中止、いつまでもこうしていたいから。